プロフェッショナルとしての技術者の生き様

著者: 山本 泰三 講演者: 福永 正也  /  講演日: 2010年03月20日 /  カテゴリ: その他  /  更新日時: 2012年03月01日

 

プロフェッショナルとしての技術者の生き様

 

京都での技術士会中心のオープンフォーラム(2010.03.20)より
福永 正也氏  株式会社 アイ・ティー・プロパティ代表 弁理士

1961年生まれ。システムエンジニア(SE)として活躍する中で、SEについて特許などを適切に取り扱ってくれる人がいないことから、自ら勉強して37歳で弁理士資格を取得された。これを本業としてクライアント獲得活動を展開する中で、プロフェッショナルとして 「自らの経験・こだわりから新たな未来を創造し、真の「ブランド」形成のバックアップ」活動に取組んでおられる。

真の「プロ」とは?

責任を持って情報発信を続けることができ、また、自分の「こだわり」に気づいている人である。自らの経験の中で「特許事務所」に転職したとき、ソフトウエアに関して相談できる弁護士や弁理士が存在せず、自らが弁理士資格を取得した。しかし、独立開業しても、営業活動をしないと顧客、仕事は入ってこない現実に直面した。「いい仕事をしても」、「能力が高くても」消費者が認知しなければしどうしようもない。自分の長所、短所を把握し長所を広報すること、責任ある情報発信ができる人であることが重要である。単なる「職人」であってはならない。

発信すべき情報とは?

情報発信するためには、専門分野とその周辺との接合分野のつながりを説明できる必要がある。発信すべき情報について、長所、短所は場面により変動するが、これだけは譲れないという「こだわり」を持つことが大きな力になる。例えば特許の明細書を分かりやすいものにするために、関係者とのダブルチェックを実践している。

ホームページについては、どう知らせるか目的を明確にする必要がある。最近はブログやツイッターなどの情報発信ツールが普及しつつあり、入口情報として有効で、その先にホームページがある。

また、手書きのアナログ情報は手間がかかっているように見えるので、使い方を工夫すると有効な手段になる。ニュースレターなどを継続して発行することでファンが定着するのである。

何が言いたいのか?

手紙は自分のことより相手のことを意識してラブレターのように相手目線で伝えることが重要である。一方的に自分のいいたいことを書いていないか、相手のことを中心に書いているかを常に意識する。その中で「こだわり」を広く情報発信し、これに共感した客が新規顧客に繋がるのである。

コメント

氏は弁理士になって以来3年間で30社以上のクライアントを獲得した実績がある。プロとしてこだわりを持ちながら、情報発信を通じてこれを実現された。技術者のあり方について、職人からの脱皮を図らないと社会で認められないと強く訴えられた。

(作成:山本泰三)


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