東北研修旅行に参加しての成果
著者: 田中 勇次 講演者: / カテゴリ: 東北地区 / 更新日時: 2012年04月26日
環境研究会 東北研修旅行 参加者報告
日 時:平成24年3月20~21日
場 所:宮城県
東北研修旅行に参加しての成果
田中勇次 技術士(機械・建設・総合技術監理部門)
近畿本部の行事の一環とお聞きして、役員の一員として何とか参加しておかねばという気持ちで参加しましたが、結果的には沢山の成果が得られました。
これまで、大震災後には日本技術士会他10団体を通じての義援金のみの支援しかできていない反省と、被災地への研修旅行という立場での軽い気持ちでは申し訳ないという気持ちから、私流の「寛恕(かんじょ)の縁(エン)ジニアとしての技術士活動」を実践させていただけたことに感謝申し上げます。当初の計画から流動的な実施にお世話いただいた幹事様と、一緒に参加させていただいた皆様へ最初にお礼申し上げます。
さて、私自身の成果を以下に列記させていただきます。
1.久しぶりの近畿本部行事への参加で、25名中、13名の方との面識がなく、新しい出会い(ご縁)の機会が得られたこと。(対象の方々にはほぼ名刺交換できました)
2.10年ぶり、又は久しぶりの方も多く、私自身の技術士活動13年目を実感しました。
3.高専の特命教授やNPOメンバーとして、同じような活動をしている「サイエンスデーの知的好奇心がもたらす心豊な社会の創造」のお話は、基本コンセプトは共通しており共感が持てたのと、現在も進めている少年少女発明クラブの子供達への指導にも有効な知見が得られました。各指導員にも、伝えていきたいと考えます。
4.1種放射線取扱者として、女川原子力発電所の現場状況の再確認ができました。
5.建設環境技術士として東北本部長の宅地地盤災害の説明や現地見学は、正に土地開発段階での人災に近いことも感じとり、リスク配慮設計の必要性を再認識できました。
6.JAXAの特許コーディネータを経験していましたが、東北の実験研究所の現場は初めてでした。エンジン部分に必要な燃料供給の高圧ガス機器並びに燃焼システムと高温・高圧に耐えるインコネルやチタン、高速回転に耐える精度や軸受方式への高度な技術のアウトプットの実物に触れることで、機械部門技術士の復習ができました。また、プロジェクト成功へのお話しもお聞きしながら、研究開発の現場・現物を拝見できました。
7.多賀城市における被害状況と震災復興に向けての役所の詳細な説明は、リスクマネジメント協会員として、地元から要請されている防災マップや自治体避難計画にも有効な情報として今後に活かしたいと考えます。
8.石巻の見学は、実際に復旧支援中の友人から、東北に行く機会があったときに時間をとってとの期待に応えるべく、個人的な行動を許可願って石巻の水産加工業者の被災現場を確認し、現在復旧計画中の課題の相談に応じました。来年の3月末までの、復旧に対して食品安全システムや高性能設計のアドバイスを継続希望のときは、今後とも可能な限り、総合技術監理部門やISOコンサルとして支援できればと考えています。
9.各参加者の質問や行動から、皆さんの各種技術士の活動スタイルを感じながら、自分の今後の活動スタイルに「技術とシステム」を創る+「生きる」を創る、多様な形の集大成に向けて再考の機会となりました。
研修には成果報告が一番と考えて簡単にCPD報告のような形になりましたが、幹事並びに参加者皆様に再度の感謝を申し上げて感想報告文とさせていただきます。
合掌