東北研修旅行 報告・編集後記

著者: 山本 泰三 講演者:  /  カテゴリ: 東北地区  /  更新日時: 2012年05月07日

 

東北研修旅行 報告・編集後記

2012320日(祝・火)~21日(水)
公益社団法人 日本技術士会近畿本部  環境研究会

第1日

 大阪(伊丹)発 : 805  仙台空港着 915  バスで移動

①仙台市内の株式会社 復建技術コンサルタント(5F会議室)

仙台市青葉区錦町1丁目7番25号 Tel 022-217-2026
日本技術士会東北本部から吉川謙造本部長、岩渕善弘氏が参加

講演1:『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』の取組み
講師 大草芳江氏(特定非営利活動法人 natural science 理事)

講演2:東日本大震災による女川原子力発電所の被害状況の概要及び緊急安全対策等の対応
講師 古舘淳光氏(東北電力株式会社 原子力部原子力技術訓練センター所長)
大谷順一 原子力部部長が同席

②仙台市折立団地視察

③石巻班:株式会社 オオバ 齋藤明技術士、有限会社 ジオテクノ中里産業 中里俊行技術士、吉川東北本部長が案内

④女川班:株式会社 復建技術コンサルタント 岩渕善弘技術士が案内

⑤松島:夕食・懇親・交流会を開催。(東北本部から吉川本部長、岩渕技術士がご参加)

 宿泊:ブリーズベイ・シーサイドリゾート松島  Tel 022-353-8333

⑥朝、松島地区散策

⑦多賀城市内視察、国府多賀城史跡見学の後
多賀城市役所で被災と復旧・復興状況の説明・質疑

    多賀城市 消防防災課 松戸幸二主幹、大内裕太主事

JAXA角田宇宙センター見学と説明、JAXAのコスモタワー見学

          上條謙二郎 東北大学名誉教授。青木宏 エンジン研究開発グループ技術領域総括とスタッフ

 仙台空港発 1725  伊丹着 1850
一部の方は第3日も調査活動

 

編集後記

今回の研修旅行は、環境研究会としては第回目である。 いずれも「PE-eco」に掲載している。

  第1回 : 20045
香川県の豊島、直島、小豆島:豊島の産業廃棄物不法投棄被害と処理状況を調査。
その後、活動を支援してこられた大川真郎弁護士による特別講演会を開催した。

第2回 : 20057
愛知万博と中部国際空港、名古屋港・藤前干潟、高速道路の状況を調査。
42
名の参加により、中部地区活性化原動力となるインフラの整備状況をつぶさに勉強した。その後、環境研究会で報告会を開催した。

第3回 : 20089
山口地区(岩国の錦帯橋、SLやまぐち号)と北九州エコタウンの状況を調査。
山口県での観光と環境モデル都市北九州市の活動状況をつぶさに勉強した。
このときから、参加者に技術士としての感想、報告を書いてもらった。

今回は東北大震災の被害が余りにも大きいこともあり、震災1年を経過した時期に実施することにした。日本技術士会東北本部をはじめ、多くの方にご配慮いただき、有意義な研修が行えた。

研修報告は参加者全員に作成していただき、次のように3分類した。
  
①訪問記録
    
②全体の感想
     ③現地訪問して考えたこと
報告の作成に当たっては、内容をご確認いただくなど、さらにお手数をおかけした。

結果については、環境研究会での報告会を2度に分けて行うことにした。

環境研究会のホームページ「PE-eco Technology」はプロフェッショナルな技術士による「技術の目利き」として発表・情報発信することで、現地でお世話いただいた方にも何がしかの感謝の気持が伝わること、お役に立つことができれば幸甚です。

 

なお、日本技術士会東北本部の吉川謙造本部長の「震災レポート」を参加者が予習した。少し量が多いので、独断で要約させていただいた。原文をお読みになりたい方は環境研究会にご連絡ください。

  吉川氏から次のようなコメントを頂いたのでご報告させていただきます。

●  過日の研修旅行では、十分なご案内も出来ず、大変に失礼を致しました。また、私のつたないレポートの要約までしていただき、皆様にご紹介いただくなどのご配慮、誠に有難うございました。
震災レポートは、災害直後の混乱のさ中にあって、感情のおもむくままに書いた部分もあり、皆様のご批判を頂かなければならないものも多いと思います。そのような視点で、「予測の限界」「頑張ろう日本の最大のハードル」「原子力雑感」「予知(再)」「御用学者」などは、個人的見解が強いものになっており、別の意見・お考えをお持ちの方も少なくないかと存じます。
その旨ご承知くださり、ご叱正・ご指導をいただければ幸いです。

 東北電力株式会社 原子力技術訓練センター 古舘淳光所長には、女川原発の被災状況についてご講演いただいた。ご厚意に感謝するとともに、「情報公開」を積極的に進められる基本姿勢に感銘を受け。次のような感想を申し上げた。

「わが国の情報公開についての行政や企業の姿勢は決して前向きではありません。
これに対する国民、住民も「知る権利」「学ぶ義務」についての感性が磨かれていません。少しずつですが、地道な努力が、将来によい影響を与えると思います。」
ただ、原子力発電について、2012年5月5日に全50基が停止、再稼動に向けて国民に理解が条件になっている。東北電力さんの誠実・真摯な態度が報われることを願っている。

●  石巻で現地をご案内いただいた中里俊行技術士からのコメントをご紹介したい。
皆様それぞれが「技術士」としての眼で事象を見られ、問題点を指摘し、疑問点の中からそれぞれの問題提起をされているのが、ひしひしとわかりました。
短い間で、皆さんのご希望に添えなかったかとは思いますが、お手伝いできお役にたてたことを喜んでおります。
報告書(しかかり分)の送付をいただき感謝申し上げます。
現在私の住む北上川沿いの町内会では、護岸堤防の建設により、町内の1/3が将来住めなくなります。町内会の役員として、住民の皆様とともに活動していくつもりでおります。
追伸:私が所属しておりますNPO防災減災サポートセンターのHPもご覧いただければと思います。
  http://bousai-support.or.jp/
 

その他、ご紹介したいことは、多くあるが、編集後記としたい。
ありがとうございました。

記 山本泰三

 


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