溶着式トラフィックペイントの技術

著者: 三木茂男 講演者: 稲本 渡  /  講演日: 2006年06月09日 /  カテゴリ: 講演会  /  更新日時: 2011年03月17日

 
講演会(2006年6月)報告

日 時:200669() 18:3021:00
場 所:大阪科学技術センタービル601号室
講 師:稲本 渡 技術士
(化学部門)
 

溶着式トラフィックペイントの技術

講師は、旧制工業専門学校で教鞭を執られた後、大手機能化学品メーカーに転じられ、エンジニアリング部門および商品開発部門にて、永らく新製品・新技術の開発に従事された。同時に、長期間に亘り日本技術士会での諸活動に参画されている。 

本講演では、今日、区分線等で全国の舗装路に用いられている粘着式トラフィックペイントに関し、その生い立ちからの開発経緯を述べられた。

モータリーゼーションとともに、道路舗装が急速な進展をみせる中、揮発性溶剤を用いた塗料では施工性に限界があるため、ロジンと顔料の複合材料からなる速乾性の溶着式トラフィックペイントが開発された。開発当初は、量産化、施工方法・条件等に多大の苦労を要したが、生産安定化と施工法の確立で飛躍的な成長を遂げることができた。 

施工性の改善では、車輌走行自動途装システムが推進され、それも加圧式のノズルスプレーからロータリースプレーへの変換がなされ、材料面では粘着材料の石油樹脂系への変更によるコストダウンがはかられた。最近は、夜間雨天時でも認識できるような改善が施されている。
まとめとして、今後は異色の道に先見性のある開発を望みたいことを述べられた。 

Q&Aでは、施工速度、速乾性の程度、施工コスト等が議論された。


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