環境社会における電力事業の取り組み

著者: 三木茂男 講演者: 新井 武  /  講演日: 2006年03月10日 /  カテゴリ: 講演会  /  更新日時: 2011年03月17日

 
講演会(2006年3月)報告

日 時:2006310() 18:3021:00
場 所:大阪科学技術センタービル601号室
講 師:新井 武氏(関西電力㈱高槻営業所)

 

環境社会における電力事業の取り組み 

講師は、関西電力社で、主に事業者向け電力に関する営業活動に携わられている。本講演では、関西電力社におけるCSR活動、環境問題への取り組み、電力自由化の現状について話された。 

まずCSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)の潮流について、国際的背景をもとに説明された。企業の持続可能性が問われる中で、環境対策などの非財務情報が企業財務に与える影響が大きく、関西電力社での六項目の行動規範が紹介され、またCSRレポートのモデルとなっているGRIガイドラインについても示された。
関連して、2008年10月にはISO26000規格(第三者認証なし)が制定予定。今後は従来の縦割り型リスクマネジメントからの脱却、即ち、持続的管理の視野に立ったものに変わる。 

CSRでは、ステークホルダーとのコミュニケーションが重要であることと、欧州および中国における現状についても触れられた。 

次に、関西電力社の環境問題への取り組みについて、理念、戦略、具体的活動について話された。
COP3発効に関連して、発受電電力量構成と二酸化炭素排出原単位特性、業界による電源構成比に基づく排出係数算出の見解の差が説明された。コジェネシステムによる効率化の現状が示された。 

電力自由化について、電力事業の歴史、規制緩和の経緯、託送料金の仕組み、PPS(特定規模電気事業者)の参入事業例が話された。 

Q&Aでは、CSRレポートと環境報告書とのスタンスの違い、太陽光発電の買電価格、二酸化炭素削減対策の一つとしての石炭層への吸着試験の状況、電力先物取引の状況等が議論された。


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