生産設備の省エアー 7.エアハイドロを用いない高速油圧ポンプ
- 1.エアーブロー・漏れの量
- 2.エアー漏れの改善事例
- 3.エアーブローの改善事例
- 4.ノズルから噴出する空気量
- 5.コンバムの改善事例
- 6.水切りの改善事例
- 7.エアハイドロを用いない高速油圧ポンプ
油圧プレスは、シリンダーで油を送り込み高圧を発生させているために、高速化したり、低速での制御が難しい。そのために、エアーを油圧に変換するエアーハイドロユニットを組み込むことが一般的に行われている。しかし、エアーハイドロユニットはエアー消費量が大きく、コストがかかるという欠点があった。
今回、ブースター方式高圧油圧を採用し、油の移動容量を少なくしてスピードアップを図ることによりエアハイドロユニットを無くし、エア使用量を大幅に削減した。
加工や組立などにおけるプレスは、高圧の場合は油圧が使用されるのが一般的であり、高速が必要とされる場合にはエアハイドロユニットを用いてスピードアップをはかっている。しかし、この場合エア使用量が多くなる。 |
図-1 エアハイドロ方式プレス概略図 | ||
省エア対策として、①ALL電動方式 ②油圧ハイブリッド方式 ③高速・高圧油圧方式の三方式を検討した。①はMax圧力の小さいものしかない ②は高コストの上に既存の設備改造にも対応できない ③の高速・高圧油圧方式に絞込みんだ。 |
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結果として、次の工夫を行った。①シリンダの受圧面積を小さくして、油の移動容積を少なくした ②油圧回路にブースターで増圧する高圧回路部を設けた ③シリンダの上昇をスピードのある低圧回路で行い、最後の加圧を高圧回路に切替えて行う方式とした ④製品への衝撃を和らげるために、閉じ込められたエアを常に油圧負荷とは相対する方向に加えるエアバネとした エア消費量をほとんど0にできた。 |
図-4 高速・高圧油圧方式プレス概略 |