"エコアクション21"普及活動について 認証・登録数の推移の分析
3.認証・登録数の推移の分析
3.1 マネジメントシステムの普及数について
①ISO9001(QMS)
国 際規格ができた87年版では、わが国の取組みはほとんどなかった。94年版ができて輸出などでは、認証取得が取引条件になることに気づき、年間1000件 程度の増加となった。さらに00年版になって事業者の立場で取組の程度を判断し、取組みをすればよくなり、マネジメントシステムとしての評価が高まった。
増加数は年間5000件以上と飛躍的に増大した。
しかし、05年を境に増加数は減少に転じ、4万3千件台をピークに、現在では絶対数がマイナスになっている。
②ISO14001(EMS)
規格ができた96年から順調に増加してきたが、04年の年間3000件をピークに伸びが減少し、累計で2万件程度となり、横ばいに近づいている。
図2 ISO14001の認証取得数推移
③エコアクション21(EA21)
普及数は図3に示すようにISO14001の立ち上がり期と類似し、順調に増加している。IGES中央事務局の見通しでは、10年末には5000件になるとしている。最近のシステムの活動実績、取組み企業の評価は高まっており、さらなる増加が期待できる。
3.2 普及数推移の分析
各マネジメントシステムの認証取得の増減数について04年以降の半年ごとの推移を図4に示す。
ISO9001、ISO14001 については、前記のとおり、漸減または、横ばい傾向である。簡易な環境マネジメントシステムとして01年に京都でスタートしたKESは、全国に12のファ ミリーシステムがあり、Step2を比較対照としてみると、緩やかに増加しているが、今後、大きな伸びは難しそうである。
EA21は増加数がすでにISO14001を超えるまでになっていることは注目すべきである。今後の展望を含めてEA21の特徴を以下に述べる。