生産設備の省エアー 3.エアーブローの改善事例

著者: 服部 修治  /  講演者: カテゴリ: 省エネ技術  /  更新日時: 2008年11月04日

エアーブロー最適化事例
現状 改善1(ノズル) 改善2(ノズル+減圧弁)
S1(上流側)
有効断面積
チューブ(内径φ4、1m) 6m㎡ 6m㎡ 6m㎡
SV 12.6m㎡ 12.6m㎡ 12.6m㎡
5.4m㎡ 5.4m㎡ 5.4m㎡
S2(ノズル側)
有効断面積
ノズル径 φ4mm φ1.5mm φ1.5mm
ノズル形状・種類 銅パイプ 先細ノズル 先細ノズル
ノズル数 1 1 1
11.2m㎡ 1.6m㎡ 1.6m㎡
s1/s2(有効断面積比) 0.48 3.38 3.38
設定圧 0.358MPa 0.358MPa 0.237MPa
ノズル - ワーク間距離 7mm 7mm 7mm
ワーク面での衝突圧 0.025MPa 0.127MPa 0.108MPa
エアー使用量 155L/min 75.8L/min 58.4L/min
投資(減圧弁:4.3;ノズル0.2千円) 0.2千円 4.5千円
効果(17H,間欠率:85%,稼働率70%,20日,2.02円/m3) 23千円 28千円
エアー使用量 23千m3/年 11千m3/年 8.5千m3/年
エアー使用料金 45千円/年 22千円/年 17千円/年
回収率 - 11500% 622%

エアーブローの効率化は、有効断面積比1(ノズル):3(上流)以上にすることが重要である。通常は、上流側を現状のままとし、ノズル径のみを変更する。表では、ノズルをΦ4銅パイプをΦ1.5のノズルにし、上流側断面積(S1)ノズル側断面積(S2)の比が0.48→3.38に改善した場合を記している(*1)。ブロー距離は風圧が維持される(ポテンシャルコア)ノズル径の5倍を目安にすると良い。

エアー使用量が1/2にもかかわらず、ワーク面での衝突圧は7倍にもなっていることがわかる。

なお、省エアーには、不要時のエアーブローの停止、すなわち、エアーブローの間欠化もきわめて有効です。

*1

上表の上流側の合成有効断面積(S1)
上流側の有効断面積(S1)

個々のエア機器の有効断面積(S1n)についてはカタログを見ること
  • チューブ:内径、長さ
  • エルボ:管径、種類より相当配管長さを求める
  • 電磁弁:型番
上表のノズル側の有効断面積(S2)


上表のノズル側の有効断面積(S2)
S2=0.9π(2)2=11.2
S2=0.9π(0.75)2=1.6


ノズル側の有効断面積(S2)
S2=0.9A

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