生産設備の省エアー 5.コンバムの改善事例

著者: 服部 修治  /  講演者: カテゴリ: 省エネ技術  /  更新日時: 2008年11月04日

生産設備におけるワークの吸着には、圧縮エアーの負圧を利用するエジェクター方式真空発生器(通称コンバム*)が使用されることが多いが、通常のコンバムは、ワーク吸着時、常時電磁弁がONでありエアー消費量が多い。新たに開発されたコンバムを用いることにより、コンバムのエアー消費量を大幅削減することが可能です。

新開発されたコンバムは、図1のような吸着動作を行うよう設計されています。すなわち、①真空圧の上限(しきい値2)と下限(しきい値1;ワークが外れる手前の真空圧)をあらかじめ設定する ②電磁弁がON エアーが噴出され真空が発生 ワークが吸着される ③しきい値2で電磁弁がOFFされ、エアーが止まる ③ワークに穴があるなどの理由でしきい値1になると、電磁弁がON エアーが再度噴出され瞬時に真空圧が高まる ⑤しきい値2になると電磁弁がOFFされ、エアーが止まる ⑥必要に応じ、この動作を繰返す ⑦リリースされる


図―1 吸着動作の制御図
事例
ワーク吸着写真

*コンバムは、真空機器メーカーの商品名なのですが、各種製造工場や自動化機械設計業者の間では、「コンバム」が圧縮エアーを利用した真空発生装置の代名詞となっています。


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