"エコアクション21"普及活動について 認証・登録数の推移の分析

著者: 山本 泰三  /  講演者: カテゴリ: エコアクション21  /  更新日時: 2010年09月22日

3.認証・登録数の推移の分析

3.1 マネジメントシステムの普及数について

 ①ISO9001(QMS)

国 際規格ができた87年版では、わが国の取組みはほとんどなかった。94年版ができて輸出などでは、認証取得が取引条件になることに気づき、年間1000件 程度の増加となった。さらに00年版になって事業者の立場で取組の程度を判断し、取組みをすればよくなり、マネジメントシステムとしての評価が高まった。

増加数は年間5000件以上と飛躍的に増大した。

しかし、05年を境に増加数は減少に転じ、4万3千件台をピークに、現在では絶対数がマイナスになっている。

ISO9001の認証取得数推移
図1.ISO9001の認証取得数推移

 

ISO14001(EMS)

規格ができた96年から順調に増加してきたが、04年の年間3000件をピークに伸びが減少し、累計で2万件程度となり、横ばいに近づいている。

ISO14001の認証取得数推移

図2 ISO14001の認証取得数推移 

③エコアクション21(EA21)

普及数は図3に示すようにISO14001の立ち上がり期と類似し、順調に増加している。IGES中央事務局の見通しでは、10年末には5000件になるとしている。最近のシステムの活動実績、取組み企業の評価は高まっており、さらなる増加が期待できる。

EA21普及数推移

3.2 普及数推移の分析

各マネジメントシステムの認証取得の増減数について04年以降の半年ごとの推移を図4に示す。

 ISO9001、ISO14001 については、前記のとおり、漸減または、横ばい傾向である。簡易な環境マネジメントシステムとして01年に京都でスタートしたKESは、全国に12のファ ミリーシステムがあり、Step2を比較対照としてみると、緩やかに増加しているが、今後、大きな伸びは難しそうである。

 EA21は増加数がすでにISO14001を超えるまでになっていることは注目すべきである。今後の展望を含めてEA21の特徴を以下に述べる。




認証取得(新規を含む)増減数の推移



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